私たちが達成したいのは「脱首都圏による、富の地方移転」。
その具体策の一つとして、生産施設の地方移転や新設は特効薬にも似た効果があります。
生産施設が増えれば人が集って賑わいが生まれ、若い人が増えれば生産施設の下請けとしてベンチャー育成のゆりかごになり、ハコモノや地方交付税交付金に頼らない力強い都市が生まれます。
IoTやオフィスITの急速な発達により今後の働き方は「逆参勤交代」が主流となって、本当の意味での暮らしやすさがクローズアップされるようになると私たちは考えています。
スローライフを楽しみながら単位時間当たりの生産性を濃密にするきっかけが地方活性化にはあると思われますし、その起爆剤として生産施設の再配置は有効であるいえます。
折しも高度成長期に建築した生産施設は建物を含むハードが限界に来ており、都市計画の失敗もあって住宅が肉薄するような状況下に置かれていることから、移転を選択せざるを得ないケースも増えています。
そんな時にオフィス空間は利便性や快適性を増しているのに、生産施設は旧来のままでいい訳がありません。
ひと・まち・くらしの最適調和を求めて、私たちの挑戦は続きます。
新型コロナウィルスから地震、台風まで、昨今のわが国は大きなトラブルに見舞われがちです。
ただ、別の目で見れば、それを教訓として生活様式が進化しているのも事実で、その最たるものがテレワークなどの普及だと考えられます。
テレワークは仕事の可能性を拡げる反面で日本型経営に馴染み難い点もあり、折衷点を見出すのが難しい課題です。
他方で、公共交通機関であり民間企業でもある鉄道や航空などは、生活様式の変化によって組織の大きな転換点を迎えようとしています。
私たちは、鉄道会社の沿線資源の再開発や上下分離経営への検討、航空会社の付帯事業分野への着実な拡張をアシストしています。
生産施設の進出・撤退では環境問題に加え、資産という観点や会社法、証券取引法といった企業をとりまく法規にも目を向ける必要があります。
移転時は、進出候補地の選定から物流ラインの検証、補助や助成の状況、労働人口の推移、居住や子弟の教育環境などを多角的に検証する事が求められ、撤退後の拠点は余計な経費発生やトラブルを防ぐためにも行政との協議のもと、地域振興に資する会社へと売却する活動が必須となります。
売却価格さえ高ければ良いという向きもありますが、それではステークホルダーに誇れる利活用が出来たとはいえません。
私たちは常にバランス感覚を失うことなく、最適解をご提案し続けています。